家族の介護シューズの失敗しない選び方〜現医療人が教えます
「親に介護シューズを用意してあげたいんだけど、どれを選んであげればいいだろう?」
「最近お母さんの歩き方が不安定な気がするから、しっかり足にあった歩きやすい靴を履いてほしいなぁ」
そんなふうに考えていませんか?
現在はたくさんの種類がある介護シューズ。
その歩き心地のよさから、病院ではもちろん自宅でも利用する人はたくさんいらっしゃいます。
でもデザインやタイプもたくさんあって、どれを選べばいいかわからないですよね?
今回は現医療従事者の私が、実際に患者さんと接してきたうえで感じた「最低限このポイントは押さえてほしい!」という部分を紹介しますね(^-^)
記事の最後にはタメになる記事も載せましたので、ぜひ参考にしてみてください。
失敗しない介護シューズ選びのポイント
①サイズと足幅を合ったものを選ぶ
大きすぎても小さすぎてもいけません。
誰しもそうですが、足に合っていないシューズはそれだけで転倒や足の痛みの原因になります。
変形やむくみのある人は、特に足幅に気をつけてください。
きつかったり骨への当たりが強いものは、心地よく歩くこともできない上に、つま先や皮膚を傷つけてしまうこともあります。
高齢の方は足の感覚が鈍い人もいらっしゃいます(とくに脳卒中や糖尿病の人)。
そういう場合は靴が合わないせいで傷を負っても気がつかずに、知らない間に出血している場合もあります。
もしも菌が入って化膿してしまうとさらに治りが遅くなりますし、痛みで歩けなくなってしまうと活動性が低下して、ますます全身が弱ってしまう可能性がありますので、十分に注意するようにしましょう!
②靴の脱ぎ履きがしやすいものを選ぶ
履き口のタイプは多くの種類がありますよね。
むくみの強い人は履き口がひろく開いて素材は柔らかく、足高が調節できるタイプがいいです。
時間によってむくみに差がでる場合は、むくみの強いときの足に合わせることを忘れずに。
夕方に合わせるのがいいという記事もありますが、そうとは限らないことも多々ありますのでしっかり確認しましょう。
安めのバレエシューズはベルト部の調節がきかないので、避けたほうが無難です。
むくみに左右差がある人や片足にだけ装具をつける人は、そちらの靴は大きめにしないと入りませんよね?
左右別々のサイズでの購入が可能なタイプもありますので、ぜひ担当の人に相談してみてください。
インソール(中敷き)が取り外しできるなら、履き心地にあわせて左右でそれぞれ調節できるのでさらに良いですね!
また忘れがちなのが手の能力。
手の力が極端によわい人や麻痺・運動失調がある場合は、ベルトの扱いや靴のかかと部分を引っぱって足をしっかり中に入れることが難しいことがあります。
上に書いたように、あまりにピッタリなサイズを選ばないようにし、人によってはかかと部分に輪っかのループがついているものを選んだ方がいいでしょう。
場合によって、靴べらを使うことができるなら履きやすくなる場合もあるので参考にしてください。
ちなみにファスナー付きのものもありますが、「ファスナーをつまむ」という細かい動作や指の力が必要になるので、履くのが難しいことがあります。
履きにくい靴をえらぶと、バランスの悪い人の場合は(たとえ座って履いていたとしても!)転倒してしまう恐れもありますので気をつけて選んでくださいね。
③転びやすい人はつま先が上がっているタイプを選ぶ
すり足で歩いたり足の上がりにくい人は想像以上に転倒の可能性が高いものです。
そんなときはつま先が天井に向かって少し反り返っているタイプがつまづきにくいので、かなりオススメですよ。
また基本的に靴は滑りにくい方がいいと言われていますが、このような人の場合はあまりにも滑りにくい靴底だと逆につまづきやすくなってしまいますので気をつけましょう。
スリッパだけはやめて、歩きにくい人ほどしっかり踵のついたシューズを。
スリッパは脱げやすく思わぬ転倒を招きやすいので、使うのはやめましょう。
歩けるけど歩きにくい、という人ほどしっかりと踵のついたシューズを選ぶようにしてくださいね。
今回紹介したポイントと合わせて、知っていただきたいのが「転倒の怖さと靴の重要性」。
下の記事の中に書いてありますので、コチラもぜひ参考にしてください。
あとがき
最近の介護シューズは種類が豊富だし、おしゃれなデザインのものもたくさん増えてきました。
この記事のポイントをふまえて素敵な介護シューズを選んであげれば、きっとご家族にも喜んでいただけますよ〜♫
ぜひ参考にしてみてくださいね(^−^)
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