ラクに生きる〜HSPって一体どんな人?自分や家族はHSP?
突然ですが、最近よく聞くHSPって何でしょうか?中にはなんとなく知っている方もいるでしょう。
では、HSPが大切なパートナーや子供、友人の中にいるかもしれないと考えたことはありますか?
HSPは世の中の5人に1人の割合でいると言われるマイノリティ(社会的少数派)です。
HSPの概念が提唱されたのは1996年で比較的新しいものと捉えられますが、この概念が提唱されたおかげで多くのHSPの人たちの心が今この瞬間にも救われていると感じます。
そして「もっと世の中でHSPの理解が進めば、さらに生きやすくなる人がいる」そう思ってブログを書いています^−^
今回はHSPがいったい何なのか、まずはその話をしていきたいと思います。
HSPって何?
HSPは感覚を処理する感受性が高い人のこと。
●HSP(Highly Sensitive Person)→「とても敏感な人」や「非常に繊細な人」と訳されています。
●周りで起こっている物事が何なのか判断したり解釈する能力が高く、感情の動きも大きな人です。
●HSPは先天的な気質であって、病気ではありません。
●分類すると「非HSP」/「HSP」に分けられます。
HSPの4つの特徴
次の4つの特徴をすべて持ち合わせてHSPと定義されています。
①感覚が普通よりも早く深く処理されるために、考え方が複雑で深く考えてから行動する。
- 身体の神経システムが非HSPと少し違います。
②刺激に敏感でとても疲れやすい。何に敏感なのかは人それぞれ。
- 刺激を強く感じてしまうため、心身ともに疲れやすいです。嫌なことでも楽しいことでも刺激が多いと疲れてしまいます。
③共感力が非常に高いため、感情移入しやすく他人の気持ちに振り回されやすい。
- 脳にあるミラーニューロンという神経細胞の働きが活発なためと言われています。
④他人や環境の小さな変化、細かい意図に気づきやすい。
- ささいな刺激に対する感受性が強いためです。
HSPが持つ力
●一度に多くの情報を吸収できる
●音やニオイに敏感で些細な違いもわかる
●多角的に物事を考えられ思慮深い
●とても慎重で危機管理能力が高い
●共感力が高く気配りが上手である
●誠実、真面目、責任感がある
●想像力が豊かで創造性にあふれる
●本気で良心的であり平和主義
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一見するとメリットだらけに見えますね?
しかしその度合いが非HSPの人とまったく違うゆえに、HSPは非常に多くの悩みを抱えます。
では実際にHSPが辛いと思うことはどんなことなんでしょうか?
HSPが抱える辛い性質
●敏感すぎるので普通レベルのことが刺激となってしまい、”ハードディスク”がすぐにいっぱいになってしまう
●多くの刺激の中で疲れやすく、長時間オンではいられないため、ひとりでの休息時間をとても必要とする
●音、ニオイ、温度、視界に入ってくるものなど、他の人が普通だと思う些細な刺激も不快に感じてしまう
●深く考えてしまうので、スピーディに決断を下すことが難しい
●良いもの悪いものあらゆる可能性を考えてしまうので、行動が遅くなりがちである
●常に不安、恐怖、羞恥心を感じやすい
●共感性が高すぎて、ネガティブなものからも強く影響を受けやすく傷つきやすい
●自分のせいで他人の気分を害したくないのでいつも気が張ってしまう
●パーティや大人数での集まりが苦手で、社交性がないように思われたり付き合いが悪いと思われる
●ひとつのシチュエーションからさまざまな想像が膨らみ、考えがパンクしそうになる
上で紹介したものはごく一部ですが、恐らくHSPがほぼ必ず抱える性質と考えられます。
なぜHSPは生きづらいと言われるの?
まずは単純に世の中の刺激の多さが原因だと思います。
さまざまな物事で溢れかえっているこの世界は、確実にHSPにとっては刺激過多です。
HSPは自らその刺激を選びとりながら毎日生きていかなければならないのです。
しかしその点については、自分の努力だけでどうにかなるものではありません。
そのため休息が必要なのに、たくさんのしがらみの中でその休息すら簡単にとることができないのです。
加えて、世の中自体が”外向的でタフな人”を高く評価してきた、という背景があります。
その中で逆の性質を持つHSPは、恐らく小さな頃から「できない自分」「未熟な自分」「無能な自分」を感じながらも、自分をその世の中に馴染ませるためにずっと戦ってきたのでしょう。
同時に「何か周りの人と違う」「どこかおかしいのではないか」と周りと自分を比較して疑います。
苦手なことを克服するために一生懸命考え、努力し、そして疲弊してしまう。できなかった自分をまた責めて自己嫌悪に陥る。
そんな悪循環のループにハマってしまうのです。
一方まわりの非HSPはその感じ方、感じる程度、処理の仕方がまったく違います。
「なぜそんな小さなことでクヨクヨ悩むのか」「なぜそんな些細なことが気にするのか」「もっとドシッと構えろよ」と一生懸命HSPを励ましてくれます。
そのような言葉にHSPは奮闘するものの、どんなに頑張っても自分の至らなさが消えず、再び傷つき考え込んでしまうのです。
その中でHSPは自分に何か障害があるのではないかと疑い始め、他の疾患・障害であると誤解してしまうこともあるようです。
自分が何者なのか、どうしてこうなのか、そんな自分の不安、悩みについて真剣に考え続けてしまうのもまたHSPなのです。
幼い頃に自分の感じ方の違いに違和感をもってしまった子どもは、親の育て方次第で将来の自己肯定感も大きく変わる可能性もあると考えられます。
親の対応が適切であれば、周りとの違いを理解しながら自分で自分を上手にコントロールして周りと上手く付き合っていける、そんな素敵な大人に育つかもしれません。
実際そのように育てられたHSPは、自分を大切に扱いながらも自分の持ち味を存分に発揮して社会で活躍しています。
HSPについて理解を深めてみたい!と思った方はコチラの書籍がオススメです。
あとがき
HSPという言葉は今でこそ目にすることが多くなりました。
そしてこのような概念のなかった時代に人生の大半を生きてきて、今ようやく救われてるような中高年の方も多くいらっしゃいます。
しかし今の段階では、自分でこの概念を知って自分でチェックする以外はHSPであるかどうかはわかりませんから、実際HSPであっても気づいていない人もたくさんいるでしょう。
(逆に自分はHSPであると誇張して歩く自称HSPもいるようです。自分の能力や努力が足りない時にそう思えば自己愛が傷つかずに済むからだそうで…。)
HSPかどうかを判断できるチェックリストが存在するので、気になる人はぜひ検索してチェックしてみてください。
また周りにもいるかもしれないHSPですが、HSPは「周りの人と違わないように」と本当の自分をひた隠しにしようとするので、周りの人にも気づかれにくく、ひとりぼっちで思い悩むことが多いです。
パートナーや子供がHSPかもしれない…その時はこのブログを思い出していただけたらなぁと思っています^−^
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